妹 -あかね-
【作 者】 山花典之(やまはなのりゆき) 【巻 数】 全14巻 【出 版 社】 集英社 【掲 載 誌】 週刊ヤングジャンプ 【ジ ャ ン ル】 ラブコメ漫画 【おすすめ年代】 高校生~
週刊ヤングジャンプに掲載されていた漫画。 『漫革』に掲載されていたものが人気が出て(?)、本誌であるヤングジャンプに 掲載誌を移す際、『最初からやり直した』という感じの作品。 物語としては、 「子供のころに母親が再婚し、新しい父親の連れ子『あかね』と兄妹となった『慎平』。 しかし再婚直後に新しい父親が事故で他界。その後直接の血のつながりの無い あかねと実の子の慎平を分け隔てなく育ててくれた母親も慎平が中学生のころに 他界。慎平とあかねは兄妹二人きりとなってしまう。 あかねは親戚の家に引き取られることになり、慎平は中学を出てすぐに 知り合いの家でやっている自動車整備工場で勤めることとなる。 それから3年。 慎平は安い給料をこつこつため100万円を貯金する。 慎平には目標があった。 100万円を貯金したらあかねを親戚に家から引き取りに行き、一緒に暮らすという 目標だった。 その100万円をためた慎平は意気揚々と親戚の家にあかねを引き取りに行き、 一緒に暮らそうとするのだったが、あかねは一緒に暮らすことを拒否するのであった。」 という物語。 昔からテレビドラマ、恋愛小説等、いろいろな媒体で使われるテーマ、 『義兄妹(なぜか『義姉弟』ってのは滅多に無いですが)』間の恋愛がテーマの作品。 物語の序盤は兄妹が和解するまで、中盤から終盤は恋愛の話となるのですが、 序盤はホームドラマ色をうまく出しながら描いており、恋愛一辺倒でないのが 好感が持て、中盤~後半は割りと早く割り切る妹に対し、 惹かれつつも妹を好きになるわけにはいかないという兄の苦悩など、 その辺にプラス妹の実の母親の問題も絡めてきて、結構良い物語になっている と思われます。このテーマの作品は決まって同じような話なる、という不文律はあるとしても それでも良い作品ではないかと思います。 ただし、この作者の悪い癖なのか、編集者に求められているのかはわかりませんが、 中盤~後半の恋愛メインの話になってからは、特に後半になってからは 各話各話に『ライトエロ』なシーンが入ってきて、それが少々蛇足気味な感じが否めません。 必ずしも物語りに必要なシーンではなく(どちらかといえばいらないくらい)、 そうしないとページが埋まらないくらいなら、いっそ物語を短くしてもいいのではないか、 と私などは思うのですが、それはまぁ広い視野で見た作者・編集者の判断だったので 一読者がとやかく言うことではないのでしょうが、残念ながら私には『不必要』な 部分だったと感じてしまうところでございます。 物語のデキが、結末までを含めて『良かった』と判断できる作品だけに残念です。 そのような『いらない』部分はあるにしろ、物語としては『面白かった』と十分思える作品。 現実はあるわけ無いだろう、という感じの物語ですが、それはそれ、 現実にありえないものを描くのが『物語』ですから。 私のように下の兄弟がいない人間ほど、 ある種の『理想』を含み、その分評価が甘くなるのかもしれませんが、 それでも十分面白い、と思える作品。 私のような末っ子、一人っ子の方、いかがでしょうか?