めぞん一刻
【作 者】 高橋留美子(たかはしるみこ) 【巻 数】 全15巻 【出 版 社】 小学館 【掲 載 誌】 週刊ビックコミックスピリッツ 【ジ ャ ン ル】 ラブコメ漫画 【おすすめ年代】 中学生~
25年以上前にビックコミックスピリッツにて連載されていた漫画。 巨匠『高橋留美子』の代表作のひとつ。 高橋留美子の代表作といえば、ほとんどが『ファンタジー色』を持っているが、 この作品は数少ない「ファンタジー色の一切ない現実的漫画」。 といっても、舞台設定に現実味はあまりないが。 物語としては、 「浪人生『五代裕作』がすんでいるアパート『一刻館』には変な住人ばかりが住んでいる。 大学入学を目指し日々勉強に励もうとする五代だったが、いつもいつも他の住人に 邪魔されてロクに勉強ができない日々が続いていた。 ある日、模試の結果が悪かった五代は、勉強する環境が悪すぎると、一刻館を 出て行く決意をする。遊ぶ『おもちゃ』がなくなるととめる住人に対し、かたくなに 出て行くといい、管理人にその旨を伝えようと管理人室に行こうとする五代。 そこで玄関に一人の女性が現れる。 そしてその女性は『今日からこのアパートの管理人になりました。音撫響子と申します。』 というのだった。 その女性の美しさに惹かれた五代は、引越し宣言をあっさりひっくり返し、 アパートに残ることを決める。 五代は響子に恋をし、なんとかお近づきになろうとするが、響子には実は未亡人で、 亡くなった夫のことが忘れられないでいるのだった」 という物語。 テーマ的に重そうな物語であるが、そこは「高橋留美子」、コメディ色を前面に出し、 軽い感じで読める作品に出来上がっている。 ただし、終盤に向かってだんだんコメディとシリアスの比重が変わっていき、 最後のほうは結構シリアスな感じに出来上がっております。 ただし最初のほうは、物語をどこに向かわせようとしていたのも決まっていないかの様な 感じを受けてしまうくらい「コメディ」が強く、それが気に入らない人は最初のほうで ちょっと嫌気がさしてしまうかもしれません。 ラブコメの「ラブ」の部分に関しては、掲載誌が青年誌ではありますが、 少年誌的な「ライトな感じ」に進んでいきます。 ただし「未亡人との恋」ということでその辺はそれなりに「重い」感じにならないわけでも ありませんが、それでも「少年誌」で描かれていても全く違和感はない感じです。 なんとなく「昔の月9」を見ている感じになる作品。 作品の連載時期が80年代前半ということもあり、作品の舞台のような 「管理人室という管理人が同居するアパート」というのも今現在はほとんどないと思われる ため、2000年も7以上が過ぎた現代には、逆に新しさをも覚えるのではないでしょうか? 近年この作品を原作にしたテレビドラマが制作され、それにあわせるようにカバーを変えた 新装版が発売されました。私もそれを買って読んだわけですが、 巻数が15巻のわりに、読むのに非常に時間を要しました。 文字数が多い、というわけでもありませんがなぜか読むのに時間がかかる。 よくよく見てみると、昔の単行本を内容そのままに出しているのですが、 昔の単行本ってページ数多いんですね。今の単行本よりも平均にして 10ページ~20ページ/1冊くらいだと思いますが、それでも15巻にもなると 結構違うものです。ということで、巻数の割には非常に読み応えのある作品。 で、読み終わったあと『確かな充実感』を感じることができるいい物語です。 是非読んでみてください。 ただひとつ難点を挙げるとすれば、『絵』です。 さすがに大御所とはいえ、まだ絵が固まる前の作品だけあり、 最初の方と最後のほうで結構絵柄が違う上に、最初のほうは結構「あくの強い絵」です。 「うる星やつら」が問題なく読めた人は、全然問題なく読めるのでしょうが、 最近の「らんま1/2」とか「犬夜叉」とかしか知らない人は、 結構抵抗感あるんじゃないですかね。 その辺が大丈夫な人は是非読んでみてください。