薬師寺涼子の怪奇事件簿
【作 者】 (原作)田中芳樹(たなかよしき) (漫画)垣野内成美(かきのうちなるみ) 【巻 数】 1~9巻(以下続巻)+1巻(ハンドブック「女王陛下のえんま帳」) 【出 版 社】 講談社 【掲 載 誌】 マガジンZ 【ジ ャ ン ル】 アクション? 【おすすめ年代】 中学生~
マガジンZで連載されている漫画。 「銀河英雄伝説」「アルスラーン戦記」等の多数のヒット作で知られる小説家「田中芳樹」の 同名小説を漫画化したもの。 漫画を担当している「垣野内成美」は、原作小説の、カバーイラスト・文中挿絵も 書いていますので、小説版に書かれている絵と全く一緒ですの。 よって小説を読んでいた方は違和感無く読めると思います。 物語としては、 「警視庁捜査一課の警部補・泉田準一郎は現在33歳。ありふれた大学を卒業し、 ごく普通の警察官になった彼は、ノンキャリアの警察官にしてはかなり早い昇進をしていた。 そんな彼にある日一枚の辞令が渡された。 その辞令はある部署への配属命令だったのだが、その部署で上司になる人物が、 スタイル抜群の絶世の美女にして、東大文科Ⅰ類に現役合格、しかも留年なしで卒業 した上に、司法試験・外交官試験・国家公務員Ⅰ種試験に現役合格した天才。 さらには実家は日本有数の企業で、アジア最大の警備保障会社という、 経歴だけ見れば文句の付け所の無い人物。しかし実は警視庁内で『ドラよけお涼』と 呼ばれる性格の持ち主なのだった。 「ドラよけお涼」とは『ドラキュラもよけてとおる』という意味で、つまりそういう人間なのだった。 そんな彼女の名前は『薬師寺涼子』といい、国家公務員Ⅰ種試験をパスした、 すなわち『キャリア組』。年齢は27歳だけど、階級は警視。 年下の女性上司の行くところは何故か怪奇事件でいっぱい。 泉田警部補の苦労は今日も続く」 という感じ。 基本的なところは田中芳樹原作の小説と同じですが、小説では後々出てきたキャラクターが 漫画版では最初から登場するなど、漫画版を進めていく上でやりやすいように少し改良されて いる部分もあります。 「怪奇事件簿」というタイトルで、「金田一少年の事件簿」的な「推理もの」を想像される方も いらっしゃるかもしれませんが、ジャンルとしては「推理もの」ではなく、怪物、妖怪、魔術の 類が出てくる「アクションもの」といった内容です。「怪奇」事件簿なのですな。 物語の内容としては好き嫌いがあるかもしれませんが、話の内容としては、 ベストセラー作家「田中芳樹」原作だけあり、問題なく読むことができます。 ま、私が田中芳樹の大ファンなので、ひいき目が多少入っていることが否めませんが。 漫画の質としましては、絵的には文句の付け所がありませんが、 表紙の絵を見てもらえば分かるように、多少「少女漫画チック」なところがあります。 よって、主人公が33歳の割には以上に若い、などちょっと腑に落ちないところもありますが、 基本的には良質な漫画です。 ただ、一つ言わせていただくと、ウィキペディアで調べたところ、垣野内成美という人は もともとアニメーターだったらしく、それから自身の手がけたアニメの漫画化から漫画化デビュー したらしいのですが、その影響もあるのか、漫画の「コマ割り」が 少々分かりづらいところがあります。これは私が「少年漫画に特化」している人間で、 「少年漫画的コマ割り」が身にしみているせいかもしれませんが。 この漫画を読んでいて、たまにコマ割りについていけず、「あれ?」と思うときがあります。 ま、その点を除いても、物語、絵的にも不満点は無い良質な作品ですので、 物語のあらすじを見てみて、抵抗がなさそうな方は、是非読んでみてください。
2007年2月27日 7巻掲載
2007年9月30日 8巻掲載
2008年1月31日 9巻掲載